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亡くなった妻が自分と面識のない人間と養子縁組をしていることが判明したが、無事解決できた事例

ご依頼者属性:夫(Aさん)

被相続人との関係:被相続人の配偶者(夫)

年代:80

エリア:千葉市内

相続財産

銀行預金のみ(11行)

争点

遺産分割協議

養子縁組

相談の経緯

当初は遺産分割協議書が銀行預金の解約のために必要であることをご存知なく、預金を引き出せないことにお困りでした。

銀行で協議書の必要性を教えてもらい、ご自身で相続手続きを進めようと考え戸籍を取り寄せたところ、亡くなった奥様が別の家族の養子に入っていたことが判明しました。

これにより、ご依頼者と全く面識のない方が相続人になることが判明し、ご自身でやりとりすることは難しいと考え、当事務所にお越しになりました。

弁護士の対応

当事務所として、遺産分割協議の完了(遺産分割協議書の作成)を目標に、相続人の確定・相続財産の調査をスタートさせました。相続人を調査していると、養子の家族の方に、兄弟が3名いることが判明いたしました。またそのうち1名は既に亡くなっていることもわかり、その方の子どもが相続人になることがわかりました。

また、奥様が亡くなられる直前に奥様の実の姉も亡くなっており、その相続も発生していたことが判明しました。

遺産については、A様から教えていただき銀行の数や支店などある程度目算がついていたので、その銀行を調査したところ、11行で約1,700万円の奥様名義の預金があることが判明しました。

以上のことから、相続人関係図を作成し、財産目録を作成することができました。

次のステップは遺産の分ける方法に相続人の皆さんに納得していただくことです。

戸籍を取り寄せて分かっていたことでしたが、相続人の皆様は全員が遠方にお住まいで直接会ってご説明することは難しいと考えられました。

そのため、弁護士から丁寧な手紙を作成しました。

手紙の内容は「法定相続分の代償金をお支払いするので、印鑑証明書を送ってほしい」というものでした。

何名かの相続人の方は突然弁護士から手紙が来たことに怪しんですぐ電話をしてくださりました。その電話時に当事務所から経緯を丁寧にご説明したところ、納得いただくことができました。

一方で遠方・面識のない方がほとんどでしたので全員からの返送をいただくまでに半年程度かかってしまいました。そのため、手紙を送付した当初すぐに了承いただいた方の信頼感を損ねる可能性もありましたので、当事務所から進捗報告のための中間のご報告をお送りいたしました。

これによって不要なトラブルに発展することなく、円満に遺産分割協議書を作成することができました。

結果

法定相続分通り、約1,300万円を取得することができました。

初めてのご相談から遺産をA様が受領するまで約半年で解決することができました。

担当弁護士の所感

トラブルが発生することもなく、円満に解決させることができ、依頼者の方にも満足いただくことができました。

最初の手紙の内容がスムーズな解決に至ったポイントだったと思います。

・手続きの全体像を説明、相手を配慮しながら丁寧にお手紙を作成した点
・遺産の全ての内容、法定相続分の説明・一覧表を作成した点
・ご協力いただけなかった場合、相手方のデメリットも丁寧に解説した点


この記事を担当した専門家
弁護士法人とびら法律事務所 代表弁護士 鶴岡 大輔
保有資格弁護士資格、 夫婦カウンセラー(一般財団法人日本能力開発推進協会認定)
専門分野相続、離婚
経歴

・千葉市緑区出身
・千葉県立千葉高校卒業
・早稲田大学教育学部卒業
・千葉大学大学院専門法務研究科修了
・千葉大学大学院専門法務研究科にて法律文書の作成指導
・千葉市内の法律事務所にて実務経験を積み、とびら法律事務所設立
・3児の父

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