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相続放棄をすべきと考えていたが丁寧に調査したところ350万円の遺産を得られた事例

ご依頼者属性:姉(A様)

年代:40

被相続人との関係:姉妹(姉)

エリア:千葉県内

相続財産

プラスの財産の種類:銀行預金、株式、投資信託、未払い給与

マイナスの財産の種類:キャッシングローン、社会保険料の未納分

争点

相続放棄をするかどうかの検討

相談の経緯

A様のご両親はともに亡くなられており、以前もその関係でご相談をいただいいておりました。

妹さんとは大学進学をきっかけに没交渉になっていましたが、ご病気で亡くなる直前に妹さんから連絡があり、相続人が自分だけであることや、お墓のことなどの相談を受けていらっしゃいました。

 

妹さんが亡くなる直前に交流が復活され、妹さんの簡単な希望は聞いていらっしゃいましたが、実際のプラスの財産やマイナスの財産(借金)などは全く把握できていらっしゃいませんでした。

そのため亡くなった後に遺品整理のために妹さんの賃貸アパートに行った際にキャッシングローンや社会保険料の督促状などが届いていることを知り、借金が多いのであれば相続することは避けたいと考えられました。

一方でどれだけ遺産があるかも分からなかったため、相続するか、相続放棄をすべきかどうか迷われてご相談にいらっしゃいました。

弁護士の対応

相続財産について調査すべき項目が多岐に渡ったため、調査をする前に相続放棄の伸長申請を行い、3か月の放棄の期間をさらに3か月伸ばすことができました。

相続人はご自身のみとは思っていましたが、20年以上疎遠だったこともあり念のため相続人も調査したところ、相続人はご依頼者だけだと判明し、これには安堵されていました。

遺品整理などを進めるなかで、銀行や株式などの証券会社はある程度目星はついていましたので、法務局に法定相続情報制度を利用して一括で情報を取得しました。

その後直接各金融機関へ問合せをいたしました。

社会保険料の未納分(休職していた会社の建て替え)を調査していたところ、未払い給与もあるのではないかということも判明したので、会社と未払い給与の支払いの交渉をすることになりました。

以上の財産の目録を作成し、遺産を相続すべきか、負債の方が大きいため放棄すべきかを検討することになりました。

結果

遺産は約500万円前、負債は約150万円あることがわかり、遺産を相続することにされました。

担当弁護士の所感

本来であれば0円だった遺産が丁寧に調査した結果、350万円程度得られることがわかり、依頼者の方も満足されていらっしゃいました。

法定相続情報一覧図を手続きのスタート時点に取得したことが、手続きがスムーズに進んだポイントであったと感じています。

実際このサービスをまだ利用していない方も多いようですが、相続でお困りの方はまずご利用されることをおすすめします。

 

また、借金が1つでもある場合、急いで放棄を選択される方がいらっしゃいますが、放棄期間の伸長を選ばれる方が良いケースがあります。

今回もマイナスの財産がキャッシングローンと社会保険料の滞納だけだったため、弁護士の過去の経験からそこまで怖がる必要はないように感じられたため、依頼者を説得し、放棄期間の伸長を提案したことで、遺産を350万円得ることができました。

この記事を担当した専門家
弁護士法人とびら法律事務所 代表弁護士 鶴岡 大輔
保有資格弁護士資格、 夫婦カウンセラー(一般財団法人日本能力開発推進協会認定)
専門分野相続、離婚
経歴

・千葉市緑区出身
・千葉県立千葉高校卒業
・早稲田大学教育学部卒業
・千葉大学大学院専門法務研究科修了
・千葉大学大学院専門法務研究科にて法律文書の作成指導
・千葉市内の法律事務所にて実務経験を積み、とびら法律事務所設立
・3児の父

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