10年以上遺産分割未了の不動産争いを調停で早期解決した事例

ご相談者様
ご年齢
70代
被相続人とのご関係
娘
エリア
千葉市
ご依頼いただいたプラン
遺産分割調停
プラスの財産の種類
自宅土地建物
争点
自宅不動産の分割方法について
ご相談の経緯
被相続人名義の自宅不動産に、依頼者の姉が10年以上にわたり居住を続けていました。
遺産分割は長年行われておらず、話し合いの機会を設けようとしても、姉は「母からもらったものだ。他に分けるものはない」主張し、協議が全く進まない状況でした。
このままでは、姉や依頼者が亡くなった際に二次相続が発生し、自分の子どもたちに迷惑をかけてしまう可能性があると感じられた依頼者が、当事務所へご相談、ご依頼くださいました。
弁護士の対応
ご事情を踏まえ、速やかに遺産分割調停を申し立てました。
調停の場では、相手方に対し、感情的な対立を避けつつ現実的な解決策を複数提示しました。具体的には、以下の3つの案を中心に整理しました。
① 相手方が自宅不動産を取得する代わりに、依頼者へ代償金を支払う(代償分割)
② 不動産を売却し、その売却代金を全相続人で分配する(換価分割)
③ 依頼者名義へ変更をする代わりに、相手方の終身居住を認め、相手方の逝去後には建物を明け渡す
結果
調停委員も交えて冷静な協議を重ねた結果、相手方は①の売却案を受け入れました。
合意に際しては、将来明け渡しが行われない場合のリスクにも配慮をした調停条項を作成し、その内容で合意が成立しました。
その後、司法書士とも連携し、相続登記・売却手続まで円滑に完了しました。
長年止まっていた相続問題が短期間で解決し、ご依頼者からは「肩の荷が下りた」との言葉をいただきました。
担当弁護士の所感
10年以上も遺産分割が進まない案件では、感情的な対立が根深く、話し合いの糸口を見つけること自体が難しいものです。本件では、選択肢を整理しながら冷静な対話の場を作ることで、最終的に合意に至ることができました。
相続は「時間が経てば解決する」ものではなく、専門的な支援によって初めて動き出すことを改めて感じた事例です。

・千葉市緑区出身
・千葉県立千葉高校卒業
・早稲田大学教育学部卒業
・千葉大学大学院専門法務研究科修了
・千葉大学大学院専門法務研究科にて法律文書の作成指導
・千葉市内の法律事務所にて実務経験を積み、とびら法律事務所設立
・3児の父
























