遺言書の内容に納得がいかない!遺留分や対処法について弁護士が解説
相続が発生した際に、遺言書が残されている場合があります。故人の意向を尊重することが大切ですが、その内容に納得できない場合、どうすればよいのでしょうか?
この記事では、遺言書に納得がいかない場合の対処法を、具体的な事例を交えて解説します。遺言書の無効主張や遺留分の問題など、具体的な説明をいたしますので、ぜひ参考にしてください。
遺言書の内容についてよくあるご相談
遺言書に関して抱える悩みとして、「一部の相続人が優遇されている」「自分に与えられる遺産が少ない」「遺産の分配が不公平だと感じる」といったものがあります。例えば、「長男に全財産を譲る」という遺言があり、他の子どもたちが納得できないというケースです。
このような場合、遺言書が有効であればその内容にそって遺産を分けることになります。しかし、遺言書が絶対というわけではなく、一定の条件の下で内容に異議を唱えることも可能です。
遺言書の内容は絶対?
遺言書の内容は、原則として故人の最終的な意思を反映したものとして尊重されますが、遺言書の内容が絶対に有効であるというわけではありません。たとえば、遺言書が法的要件を満たしていない場合や、遺言者の遺言能力に問題があった場合、その遺言書は無効となる可能性があります。
また、遺言書に記載された内容が不公平であり遺留分を侵害している場合には、法的手続きを通じて遺産の分け方について修正を求めることができます。
遺言書が無効となるケース
遺言書が無効になる場合としては、以下のようなケースがあります:
✓形式的な不備があった場合
自筆証書遺言において、日付や氏名の自書がないといった、法定の書式を満たしていない場合は遺言書は無効となります。
これらに該当する場合、遺言書の効力を争うことが可能です。
✓遺言者に遺言能力がなかった場合
例えば、遺言書作成時に重度の認知症を患っていて「遺言内容やその影響を理解できない」状態だった場合、その遺言書は無効とされることがあります。
遺留分を主張できるケース
遺留分とは、相続人に最低限保障される遺産の取り分のことです。例えば、遺言書に「長男に全ての遺産を渡す」と記載されていても、法定相続人である配偶者や子どもには一定の遺産を受け取る権利(遺留分)があります。
遺留分を侵害された場合、遺留分を回復するために「遺留分侵害額請求」を行うことができます。遺留分侵害額請求は、遺留分を侵害した相手に対して、侵害された分の金銭を請求する手続きです。
具体的な遺留分を計算する方法と手順が気になる方は、以下の記事をご参照ください。
▼遺留分割合を計算する方法と手順について弁護士がわかりやすく解説!▼
遺言書のトラブルが起きた場合の対処法
以上を踏まえると、遺言書に納得がいかない場合、以下の方法で対処することが考えられます。
遺言書の無効を主張する
遺言書に法的な不備があれば、遺言無効確認訴訟を起こすことで、遺言書の効力を争うことができます。
遺留分侵害額請求を行う
遺留分が侵害されている場合、その分を取り戻すために遺留分侵害額請求を行うことができます。時効による期間制限がありますので、注意が必要です。
遺産分割協議を行う
遺言書が形式的に有効であったとしても、相続人全員が合意すれば、遺言書の内容に反して遺産分割協議を行い、新たな分割方法を決めることも可能です。
理不尽な遺言のお悩みを弁護士に依頼するメリット
遺言書の内容に納得がいかない場合、弁護士に依頼することで、以下のメリットがあります。
専門的な法律上の助言を受けることができる
遺言書が有効かどうか、遺留分を侵害しているかなど、専門的な法律上の助言を受けることができます。
相続人間のトラブル回避
相続人同士で争いが大きくなってしまう前に、適切なアドバイスを受けることで、トラブルを未然に防いだり、最小限にすることができます。
法的な手続きの代理
遺言書に法的な不備がある場合や、遺留分を侵害された場合、弁護士が代理人となって、遺言無効請求訴訟や遺留分侵害額請求調停・訴訟といった、複雑で難しい法律上の請求手続を円滑に進めることができます。
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・千葉市緑区出身
・千葉県立千葉高校卒業
・早稲田大学教育学部卒業
・千葉大学大学院専門法務研究科修了
・千葉大学大学院専門法務研究科にて法律文書の作成指導
・千葉市内の法律事務所にて実務経験を積み、とびら法律事務所設立
・3児の父