私には子供がいませんが、私が死ねば誰が私の財産を相続する権利があるのでしょうか?
あなたが遺言書を書いていない場合は、民法で定める人があなたの財産を相続します。この人のことを法定相続人といいます。
まず、配偶者(夫または妻)がいる場合は、配偶者は常に相続人になります。
配偶者とは別に、子どもがいれば子どもが第1順位の相続人になります。子どもがいない場合は、あなたの親が第2順位の法定相続人になります。もしあなたの親がすでに他界している場合は、あなたの兄弟姉妹が第3順位の法定相続人になります。
また、あなたには子どもがいないとのことですが、単純にお子様を持たなかったという意味なのか、それとも、いたけどあなたよりも先に亡くなってしまったのかによって、誰が相続するかが変わってきます。これは、相続には「代襲相続」という制度があるからです。
代襲相続というのは、その相続人がすでに亡くなっている場合に、その相続人の子どもが代わりに相続権を得ることです。そのため、もともとお子様がいない場合は代襲即続は起こりません。ですが、お子様はいたけれど、あなたよりも先に亡くなってしまった場合は、お子様の子ども(つまり、あなたの孫)がお子様に代わって、第1順位の相続人になります。
第2順位の親の場合は、子どもは被相続人もしくは兄弟姉妹ですので代襲相続は起こりません。
第3順位の兄弟姉妹の場合も、あなたが亡くなったときにすでに兄弟姉妹が亡くなっていたときは、その子ども(つまり、あなたの甥または姪)が代襲相続し、第3順位の相続人となります。このような検討を経て、相続人が決定されます。
一方で、あなたが、遺言書を書いた場合は、その遺言書の中でご自身の財産を受け取る人を指定するすることができます。これは法定相続人ではない全くの第3者でも構いません。兄弟姉妹を除く法定相続人には遺留分という、最低限の取り分が認められていますので、それを侵害することができませんが、遺留分を侵害しない範囲で、あなたの自由に財産を残す人を決めることができます。あなたがお世話になった人に財産を残したいという希望も叶えられますので、どなたが相続するのかご心配であれば、遺言書の作成をご検討ください。
・千葉市緑区出身
・千葉県立千葉高校卒業
・早稲田大学教育学部卒業
・千葉大学大学院専門法務研究科修了
・千葉大学大学院専門法務研究科にて法律文書の作成指導
・千葉市内の法律事務所にて実務経験を積み、とびら法律事務所設立
・3児の父